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NOREN4が日本旅行のポータルサイトに採用
2007. 04. 02 -
INTERVIEW :株式会社日本旅行
日本旅行は、旅行会社として、国内最大級のWebコンテンツ量を有している。EC推進チーム システム担当 樋口慎三氏(写真右)に、旅行という商品の特徴、その特徴ゆえのWebサイト管理の課題、そしてそれをNORENを用いてどう解決していったかを詳しく聞いた。(写真左および中は、アシストのスタッフ)
もくじ - 日本旅行ではNORENをどう活用しているか
- 旅行という商品の特徴
- かつてのWebサイト更新の管理体制
- 動的Webサイトを使わなかった理由
- CMSツールに求めた要件
- 最終的にNORENを撰んだ理由 ~ 実装が簡単そうだった
- NORENは、どんな会社に向いているか
- 今後の期待
■ 日本旅行ではNORENをどう活用しているか
-- 日本旅行では、現在NORENをどのように活用していますか。
日本旅行のサイトのうち、以下のサイトの管理をNORENで行っています。
- 国内旅行新着情報(すべて)
- 国内旅行新着情報(ツアー)
- 国内旅行新着情報(宿泊)
- 海外旅行新着情報(ツアー)
- 国内ツアーバーゲン情報
- 海外ツアーバーゲン情報
- 国内宿泊おすすめ情報(※)
- 国内ツアーおすすめ情報(※)
- ポータル(so-net)向け提供ページ(※2)
- RSSを活用して、他サイトに日本旅行の情報を表示させた例(※2)
※2:2007年1月現在、他システムで運用中。将来はNORENに移行の予定
■ 旅行という商品の特徴
-- 旅行会社のWebサイトの「旅行会社ならでは」の特徴について、お聞かせください。
まず「旅行という商品」には以下の特徴があります。- 旅行商品は、「いい値!お手軽宿泊プラン 九州 」、「 緊急発売!北海道さっぽろ雪まつりスペシャル 2,3日間 」など次から次へと現れる。
- 旅行商品の寿命は、その旅行が終わったら、終わり。
- 旅行は、レジャー商品なので、イメージが重要
また、一つのコンテンツを、様々な切り口から紹介しなければならないこと(ワンソース・マルチユース)も旅行会社のWebの面倒なところです。
例えば、「夏の東北温泉巡り一週間の旅(7月28日~8月5日催行。東京発)」という企画があったとします。その旅行商品に対する切り口としては、「新着情報」、「夏休み」、「東北」、「温泉」、「一週間」、「東北」など、いくつもあります。つまり、「夏の東北温泉巡り」という旅行商品ののページが一つあったとしたら、そのページは、「新着情報」や「夏休み特集」、「東北特集」など、いくつもの特集目次ページからリンクを張られている必要が生じます。
■ かつてのWebサイト更新の管理体制
-- そうした複雑な構成を持たねばならない旅行商品のWebページを、かつては日本旅行では、どのように管理していたのですか。
手作業で行っていました。「夏の東北温泉巡り」というコンテンツをアップしたら、「新着情報」、「夏休み特集」、「東北特集」からもリンクが張られるよう、手で書き換えていました。そして「夏の東北温泉巡り」の旅行が終わったら、「新着情報」、「夏休み特集」、「東北特集」から手作業でリンクを削除していました。
しかし、このような複雑な作業を、手作業で行うのは、やはり無理があります。担当者は、リンク管理が貫徹できるよう努力はしていましたが、正直な所、わけがわからなくなっていた部分も多分にありました。この状況を解決するために、CMSを導入し、静的コンテンツの効率管理を図ることを決めました。
■ 動的Webサイトを使わなかった理由
-- 一つのコンテンツに様々な切り口がある場合、すなわちワンソース・マルチユースを実現しようとする場合、CMSによる管理以外にも、データベースを組み合わせてページを動的に構成するという選択肢があります。そちらは考慮しませんでしたか。
動的Webサイトは、一つの有力な選択肢でした。しかしDBを駆使した動的サーバをくるむとなると、サーバ環境ややネットワーク回線などの変更(増強)が必要になります。コンテンツのWeb公開の場合でも、静的コンテンツならFTPでファイルをアップするだけで済みますが、動的コンテンツとなると、それなりの登録手順(システム)を整えねばならなくなります。予算や手間のことを考えると、正直なところ、そこまではできない。動的サーバという選択肢は見送ることにしました。
むしろCMSツールにより、静的コンテンツを効率管理していく事の方が、身の丈にあった適切な方法であるという結論に達しました。
■ CMSツールに求めた要件
-- CMSツールを選定するにあたり、求めた要件は何ですか。
以下の4つが主な要件です。
- 一つのコンテンツを様々な切り口から活用できること
- コンテンツの掲載期間(寿命)が管理できること
- Webに関する基礎知識があれば、後は自社スタッフで面倒見ていけるぐらいに、簡単な製品であること
- 何回かのバージョンアップを経た、安定した製品、いわゆる『枯れた製品』であることが望ましい
「ワンソース・マルチユース」とは、先の例で言えば、「夏の東北温泉巡り」というコンテンツをアップしたら、「新着情報」、「夏休み特集」、「東北特集」など、様々なページに自動展開できる状態のことです。新しく導入するCMSで、この「ワンソース・マルチユース」が簡単に実現できてほしい。最も重要な要件はこれでした。
-- 「コンテンツの掲載期間(寿命)が管理できること」とは。
終わった旅行のリンクがいつまでも新着情報のページに残っているようでは、みっともない。コンテンツの掲載期間(寿命)はCMSで管理できるようにしたいと考えました。
-- 「操作、運用が簡単であること ~ Webに関する基礎知識があれば、後は自社スタッフで面倒見ていけるぐらいに」とは。
日本旅行の規模感から言うと、社内に技術やノウハウをためた方がよいと思われます。そのためにも、しくみが理解可能な製品、ブラックボックスになっていない製品が良いと思いました。私見ですが、しくみが理解可能な製品とは、イコール基本設計がしっかりした製品とも言えると思います。
-- 「できれば、「枯れた製品(安定した製品)」であることが望ましい」とは。
バージョンを重ね、バグも十分に取れた製品が望ましいということです。
■ 最終的にNORENを選んだ理由 ~ 実装が簡単そうだった
-- ここまででCMSに求めた要件をご説明いただきました。次に、その要件に合う製品をどのように選んでいったかをお聞かせください。
まずセミナーや展示会などを通じて6~7個の製品をリストアップし、検討しました。その結果、NORENともう一つの製品(製品A)だけが、要件1「ワンソース・マルチユースの実装」を満たしており、かつ価格その他の点で妥当であったので、この2製品が最終選考に残りました。
-- NORENと製品Aとはどのように比較していったのですか。
ワンソース・マルチユースを、どちらの製品が「より簡単に実装できるか」という観点で比較しました。
まずベンダーA社ですが、実装手順がドキュメントベースでなかなか複雑であり、「できるのだろうけれど、けっこうカスタマイズの手間もかかりそうだな」という印象がありました。
一方、NORENの方は、担当SEの人に実装手順について質問すると、「じゃあ、今度、デモ持ってきますから」と軽いノリで返事があり、次の打ち合わせの時に本当にデモを持ってきました。デモがこんなに簡単に作れるのなら、実際の実装もきっと簡単なのだろうと思えました。
結局、この実装の単純さが決め手となり、NORENの導入が決定しました。2006年4月のことです。
■ NORENは、どんな会社に向いているか
-- NORENを実際に使ってみての効果はいかがですか。
ワンソース・マルチユースの簡単実装、コンテンツ掲載期間の管理など期待していた要件は十分に実現できています。設定も楽で、覚えることは少しだけでいい。ある程度のHTML知識と、基本知識があれば、かなりのところまで自分たちで管理できます。日本旅行の規模感に合ったソフトウエアだと思います。
-- NORENはどんな会社に向いていると思いますか。
今回、我々は、まず自分たちがやりたいことを明確に定義して、それに合う製品としてNORENを導入しました。ということは、日本旅行と、状況、要件が似ている会社なら、NORENは向いていると言えるでしょう。
つまり、「ワンソース・マルチユースのコンテンツ利用が必須」、「ブラックボックスが嫌い。自分で仕組みを理解し、自社で運用、発展させたい」、「枯れた製品が良い」と思っている会社(情報システム部門)にはNORENは向いていると思います。
■ 今後の期待
-- 今後のNORENへの期待をお聞かせください。
日本旅行のWeb管理はNORENのおかげで大きく改善されました。有り難うございました。今後も、日本旅行は、自社のWebサイトを、より一層、お客様に分かりやすく使いやすくなるよう進化させていきたいと考えています。NORENも、さらにバージョンアップを重ね、より一層使いやすい製品へと進化していってください。期待しています。